素敵な反戦映画「ミニヴァー夫人」のグリア・ガースンが綺麗すぎて恋におちた♪
第二次世界大戦中(1939-45)のアメリカで1942年に公開された白黒映画。
え?この映画モノクロだったっけ?と思った程、物語の中に引き込まれる面白い映画でした。
強烈に感じたのは「戦争は突然、幸せで愛すべき楽しい日常生活の総てを奪い去ってしまう」という反戦メッセージでした。
かといって、観てない方のために言っておくと、決して悲惨な戦争映画ではなく、戦時中であっても幸せで楽しい人生を送ろうとする、もしくは送っている家族を描いた映画です。終始ほほえましい気持ちで観れますのでご安心を☆
根底に人間愛が見える、古き良きアメリカという感じです♪
アカデミー賞では、作品賞の他にも、主演女優賞、監督賞、助演女優賞、脚色賞、撮影賞の計6部門を受賞しています!
なかでも特にこの映画に惹かれた理由は、主演女優賞を受賞したグリア・ガースンが可愛らしすぎるから♪
綺麗で上品さもあるんだけど、どこか可愛らしい活発な感じもあって、温かい感じのする女優さんですね。少なくともミニヴァー夫人はそういうキャラです。
どことなく雰囲気がメリル・ストリープに似てるかな?
夫役には、ウォルター・ピジョン!
この俳優さんは、本作の前年にアカデミー賞 作品賞を受賞した名画「わが谷は緑なりき」にも出演していました。
驚くべきことに、なんとウォルター・ピジョンとグリア・ガースンは夫婦役として共演することが多いのですが、私が知っているだけでも6作品はW主演を務めています。
映画「塵に咲く花」(1941)、本作「ミニヴァー夫人」(1942)、映画「キュリー夫人」(1943)、そして「パーキントン夫人」(1944)などです。
どんなだけ共演するんだという感じですが、まあ、たしかにお似合いの素敵な夫婦役ではあります。
ちなみに、ここまで夫婦役が多いと実生活でも結婚しているのではと想いますが、2人は結婚していません。
グリア・ガースンは、ほかにも1939年の映画「チップス先生さようなら」や、「高慢と偏見」(1940)、そして本作と同年に公開された映画「心の旅路」(1942)などに出演しています。
さらに、ルーズベルト大統領とその家族を描いた映画「ルーズベルト物語」(1960)ではゴールデン・グローブ賞 主演女優賞に輝いています。
また、グリア・ガースンはウォルター・ピジョン以外にも、グレゴリー・ペックや、クラーク・ゲーブル、マーロン・ブランドなどとも共演しています。
ここまで大スターだったのに、日本ではあまり知られていない気がするのですが、、、不思議です。
また、「ミニヴァー夫人」には、もう1人とっても可愛らしくて聡明な女優が出演しています。
本作でアカデミー助演女優賞に輝いたテレサ・ライトです!
テレサ・ライトは映画「我等の生涯の最良の年」でめちゃくちゃ良い役を演じました。あの映画が大好きになった女優さんです。
映画「偽りの花園」「打撃王」、後年は「ある日どこかで」や「レインメーカー」などに出演しています。
え!?と思った方、そうです!マット・デイモン主演の「レインメーカー」(1997)で貸家主の老女を演じていたのが、このテレサ・ライトだったんですね!!
本作「ミニヴァー夫人」の監督はウィリアム・ワイラー。本作で監督賞を受賞しました。
ウィリアム・ワイラーは映画「ローマの休日」で有名ですね。そして、アカデミー賞監督賞を映画「我等の生涯の最良の年」と「ベン・ハー」でも受賞。合計3度も監督賞に輝いています。
テレサ・ライトとは「我等の生涯の最良の年」でも一緒に仕事をしているんですね。
ちなみに、本作で1つ気になった点というか、そうだったのか!と気づいた点があります。
それは、作中でバラの品評会が開かれるシーンがあるんです。
その品評会では、毎年、開催者でもありプライドの高い資産家でもある おばあさん自身の出品したバラが優勝していたのです。そういう暗黙のルールがあったんですね。
ところが、ある年、バラ好きな駅員のおじいさんが素晴らしい出来のバラを出品するんです。
そのバラがあまりにも美しかったため、おばあさんは周りの身内から、それとな〜く「駅員さんのバラは素晴らしい出来ですよね?」とか、「それでも、今年もやはり例年通り、おばあ様のバラが優勝ですよね?」などと言われます。
そして審査員の人達も開催者である資産家のおばあさんの顔を立てて、優勝者としておばあさんの名前が書いてある審査結果のメモをおばあさんに渡すのですが、おばあさんはそのメモを破り捨て、駅員に優勝を明け渡す発表をする、という感動的なシーンがあるんです。
これ、わかる方はわかると思いますが、そう!イギリスの大人気海外ドラマ「ダウントンアビー」でまったく同じシーンがあったんですよ〜!この映画へのオマージュだったんですね!
ちなみに、本作「ミニヴァー夫人」で、怯えながらもバラの品評会で優勝に輝いた駅員さん役を演じた俳優こそ、フランク・キャプラ監督の映画「素晴らしき哉、人生!」で天使クラレンスを演じた、ヘンリー・トラヴァースという俳優さんですよ。
「ミニヴァー夫人」を見ると、いつも爽やかな気持ちになり、そして戦争が起こりませんようにと祈りたくなり、また幸せは他人とつながることで生まれることを何度も学べます。
あなたは、どんな気持ちになりますか?